佐野市文化会館はなぜ建て替えではなく改修工事なのか!?
市が試算した建て替えた場合の費用は、概算で約85億円なのに対し、大規模改修ならば約57億円。後年度に手当てされる地方債への交付税措置を見込むと、実質的な市の負担は約43億円で、大幅な負担軽減となるという。建て替えより工事期間も短く休館期間を短縮できるメリットもある。
佐野市
市議会議員への説明は、リニューアルなら地方債への交付税措置が適応が可能で、佐野市の負担額が少なくなると行ったという。
しかし、建て替えの場合は、施設の複合化をすれば50%の地方債への交付税措置が適応である。 佐野市の考え方
それと、同規模の建物が必要なのかマルチな使い方が出来る施設の方が稼働日数も増えるのではないのでしょうか。
使い勝手の悪いものを、より利用しやすく、時代にあったモノに投資をする方が有意義と考えます。
さて、建て替えではなく、長寿命化を選択が正しいのか、考えてみましょう。
*佐野市の試算ではリニューアルの場合は交付税措置率は34%
1.佐野市が選択した長寿命化事業
2.佐野市が選択しなかった建替え事業
3.リニューアルと建て替えの比較
*リニューアル後の使用期間を20年とし、20年後に同等のものを建て替えると単純に試算したものです。
延命化をしても、20年後には建替えが必要なことが想定されます。この事を勘案すると、将来への負担が増えることは充分想定されます。
これから60年使える新築と、20年しか使えない中古物件に新築費用の75%ものリフォーム費用を払いますか。
これから、人口減になるのに同規模の建物が必要となるのでしょうか?
20歳の集い(成人式)もコロナ禍では、席を空けてエリア別で開催しました。考えれば小さくしても運用ができるのです。
文化会館を改装した場合と新築した場合の市債(借金)の比較
佐野市の人口と人口分布の変化予想
このグラフが示すように、令和30年には佐野市の人口は現在の12万人から9万強の人口になると佐野市が予想しています。
約25%減となります。これに並行して、生産年齢人口も減少するということは税収も減るということです。その減った中からやり繰りをしなくてはいけない。この改修費57億円が将来に渡って大きな負担になると考えるの間違いでしょうか。人口減を考えると、一人当たりの負担額も増加されることが想像され、その他への事業への影響も考えられます。
将来の事を考えて、改修工事ではなく、必要であれば建て替えをと思うことがベターな選択肢だったのではと思うのですが、金子市長は改修工事を選択しました。